Camino day 4
Zubiri to Pamplona
朝起きて、まず思ったこと。
「ここはどこ?」
一瞬、自分がどこにいるのかわからなかった。
寝袋の寝心地、なかなか良い。
みんなガサゴソと出発の準備を初めてる。まだ暗い、朝6時前。
私はとりあえずトイレいって…、
また寝るwww
今日は数キロ先の町でのんびり過ごしてから、翌日ゆっくりPamplona に行って観光するつもりだったので、
朝皆が7時には出払うところ、8時過ぎにクロワッサンを頬張りながらてけてけ出発。
いやーしんどいよー
矢印わかりにくいよ〜
ドラクエじゃないんだからさ〜
足痛いしー、膝ガクガクだしー、足首なんかぐねぐねだしー。
しんどいよー
休憩多め。
でもなぜか瞬発的スピードだけは凄まじい私は、すぐにわりとゆっくり組に追い付く。
カフェで合流。マッシュルームのトルティーヤと搾りたてのオレンジジュースをご馳走になる。
この旅、いろいろご馳走になりすぎている。でも有難くゴチになってます。
みんな優しい…、とくにイタリア人のメンズ優しい…w
だから、私も年下の子と一緒になったときはコーヒーとかお菓子とか安いものは奢るようにしている。還元しないとね。若さの特権だからw
てくてく歩いてても、チョコ食べる?って差し出されると、即足を止めて頬張ります。
基本、飢えているw
このカフェにて、「たまねぎもPamplona 行くでしょ?向こうで広場集合ね?」と言われても
「いや、今日そこまで無理〜」と言ったとたんに
は?お前何いってんの?今日の道、楽勝じゃん。
は?お前、俺らと二度と会えないかもしれないのにちんたら歩くきか?あん?
と、詰められるw
ここまで言われなきゃいけないのかってくらい責められて、
ありがちな「いけたらいくね」と答えたら、「うわーー。来ないわ、こいつーw」と日本とさして変わらない反応をされる。
「イタリア、スペイン、オランダ、アメリカ、イギリス、フランス、ノルウェー、カナダ、アイルランド…この列強の国に日本は混ざらないのな?」
えwなんか会談か戦争でもするんですか??なんという差…いや、選民思想www
ちょっとそうやって言われると、ジャパンも混ざっておきたいよ?
でもね、足が痛いの…全身筋肉痛なの…膝がまじで…
(ダウントンアビーのマシュー似のアメリカ人、ライアンが通りかかる)
「あ、ライアン❤️おはよー。ライアンも今日はゆっくりだね(声&テンション高め)」
「おはよう!そう、もう足が痛くてさ。僕はゆっくりしか行けないから、休憩せずに先に進むよ。たまねぎも今日はPamplona だよね?」
「あ…う、うん!そう!うん。そう!」
(列強の皆様、口あんぐり。目全開。)
「じゃ、Pamplona でまた会おうね!またあとでね!」
ちょwおまwwwっと総ツッコミをされる。
え、好きなの?と聞かれる。
いや?べつに。彼氏いるし。
じゃあ、なんで?
単にイケメンに弱いだけ⬅︎
俺らを何だと思ってるんだよwwwと罵られたので
いや〜君たちはタイプじゃなくてwwwと笑い飛ばす。
ということで、Pamplona まで歩くことになった。
正直、マジでタクシーに乗ろうかと思った。
途中の町で、もう止まっちゃおうかなって。
足が本当に辛くって、
なんでこんな思いしながら歩かないといけないの?と思った。
ライアンが何さ…友達が何さ…
でも、約束したし…
でも、別に私の人生で必要な人達じゃないし…
でも、もしかしたら二度と会えないかもしれないのか。
みんな、二度と会えないかもしれないからこそ、あえて約束をして、個々で歩いているのか。
きっと私のペースだと、1日空いたら、最後まで会えないかも。
名前しかわからない。
綴りもわからない、聞きなれない名前たち。
下の名前と、国しか知らない、友達。
今日会えなかったら、もう一生会えないかも。
いいの?
ほんとに??
あんなに一緒に笑って話してたのに、まだ連絡先も知らない子たくさんいるよ??
FBのタグ付けもできないよ??
歩くことにした。
もはやサンティアゴとか、巡礼とかというよりも、みんなにただ会いたくて。
ライアンの笑顔が見たくて。
そして、死にそうになりながらPamplona に着く。
干からびながら、綺麗な私営アルベルゲを探す。
公営みたいに安いけど汚くて人数多くてうるさいところに泊まれるテンションじゃない。
元気なときなら全然いいけど。今日は本当に辛いの。もはやホテルとってもいいくらいよ。
そしてプライベート空間を確保できるアルベルゲを発見。公営の3倍の値段でも構わない。ホテルなんかより劇的に安い。
あーつらたん。
あーもう嫌だ。
歩きたくない。
てか、なんで歩いてるの、わたし…
そのとき…
「あ、ライアン…」
「たまねぎー!同じ宿だね!」
なんと…
なななななんと…
同じ宿、同じ部屋?嬉しい…
ありがとう、神様。
でも、このアルベルゲ、ベッドが箱みたいになっていて、カーテンみたいなシャッターが個々に着いてるから…
寝顔が見れないんだが?⬅︎
まぁ、みんなにも会えたしよかった。
明日は絶対20kmも歩かないんだから。
今日は10kmの予定がGPSを確認したら、25kmも歩いちゃってたよ…。
でも、ライアン。あなたがいないと私の歩くモチベーションがw
本当に綺麗な顔だなぁ。
でも、歩きたくない。本当に歩きたくない。
時間に余裕あるんだから、少し楽したい。足痛い。
でも、みんなと逸れたくない。
みんなと同じグループにいたい。
今朝はあんまり深く考えてなかったから、まぁいっかくらいにしか考えてなかった。グループから外れる意味を。
別れたって他に友達ができることくらいわかってる。きっと、私のことだし、それなりに楽しむんだろう。
なんどもそんな経験はしている。
でも、みんなと別れたくない。
新しい出会いよりも、みんなと一緒にいたい。
出会ったばっかりで、別に大してよく知りもしないけど、
Orisson からずっと一緒で
やっぱり巡礼の理由やきっかけを聞かれると我慢できなくて、ちょっと泣いて話す私を優しく包んでくれて
私のためにミサで祈ると言ってくれた皆と
故郷から持ってきたお守りをくれる皆と
そっと肩を抱きしめてくれる皆と
大丈夫だよと言ってくれる皆と
バカ話で笑い転げた皆と
同じ景色を見てきた皆とで
できればゴールしたい。
置いて行かないで、お願い、ねぇお願いって思いながら歩き続けていた。
私は歩くのが速い。多めな休憩時間を少し減らせば、明日もみんなと同じ距離をきっと歩ける。
でも、足が痛い。
皆は待ってくれない。
明日…どうしよう。
立ち止まる勇気が私にはまだない。
だって、皆と歩ける時間は限られているし
足は怪我をしてるわけじゃないし
皆がいいんだよ
新しい友達なんていらないのに
きっと歩けない。
彼らは私にとって必要な人間じゃない。また出会いがある。もう会えないと決まったわけじゃない。
そう言い聞かせても、なぜだか涙がでてくる。
寂しい。悔しい。もっと、歩けたらいいのに。
私の足は今日の無理で20数キロ歩くにはちょっと限界。
きっと今日でもう二度と会えない人が、たくさんいる。
この巡礼って、なんなんだろうか。
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